おしぼりハンディーⅡが医療・介護施設で導入されている理由
おしぼりのイメージって？
おしぼりと言えば飲食店、という印象をお持ちの方は多いのでは無いでしょうか？
しかし実は、三和紙工の自動おしぼり機「おしぼりハンディーⅡ」を導入して下さっているお客様のほとんどが、病院・医療・介護施設様です。
2019年時点で全国2700台の販売実績がある「おしぼりハンディーⅡ」ですが、その9割以上が病院・医療・介護福祉施設様向けの販売なのです。
おしぼりの使用用途
病院や介護施設では、おしぼりは主に、食事の時のおしぼりとして使われるケースと、清拭用として使用されるケースとがあります。
食事時に使用されるおしぼり
食事時に使用されるおしぼりは、通常であればそれほど汚れる事はありません。
ですが、病院や介護現場ではまったく違います。病気や怪我をしている患者さん、体力の衰えた施設利用者さんは、食事を自力で取れない方もたくさんいます。自力で食事ができる方も、上手に食べられなくて食べこぼしたりしてしまうのです。おしぼりはそうした食べこぼしや、口元の汚れなどを拭きます。その為、米粒などの食べかすや、鼻水や涎、人によっては血や痰などが付着してしまいます。
清拭用に使用されるおしぼり
清拭（せいしき）とは、入浴ができない方の身体を布などで拭いて清潔に保つ事を言います。身体全体を拭く時は「全身清拭」、手足や顔など身体の一部のみを拭く時は「部分清拭」と呼ばれています。
【清拭の目的】
病院には、怪我をして入浴ができない患者さんや、体調が優れず入浴が難しい方、寝たきりの方などがいます。ですが、入浴をしないでいると垢などが溜まり不衛生になってしまいますので、定期的に清拭を行って身体を衛生に保つ必要があるのです。特に寝たきりの方の場合、床ずれなどで傷ができてしまう事があります。その傷口を清潔に保つ事で細菌感染を予防する必要があります。また、定期的に清拭を行う事で、皮膚や身体の状態を観察する事ができ、異常を早期に発見する事もできます。身体を清潔に保つ事で、体臭などの予防もできます。同部屋の患者さんへの配慮だけではなく、面会に来て下さるご家族とも快適に交流できるように、身体を清潔に保つ事は重要です。
【清拭の効果】
清拭はその他、患者さんご本人にもとても重要な効果があります。
・爽快感を得られる
・かゆみなどの不快な症状をなくす
・血行の促進
・内臓への刺激で便秘を予防する
・床ずれの防止
・筋肉の硬直を予防する
・上記の結果快適な状態になりリラックスし安眠できる
【清拭は大変】
そんな重要な清拭ですが、準備するのはとても大変です。清拭には以下のような準備が必要になってきます。
- タオル4～5枚
お湯
汚水用のバケツ・洗面器
石鹸
ゴム手袋
着替え
身体を拭く時、まずは濡れタオルを作らなければいけません。冷たいタオルでは身体に良くないので、お湯を使って温かい濡れタオルを作る必要があります。また、タオルは拭く部位によっても使い分けなければいけません。顔、手足、上半身、下半身それぞれで用意する必要があるでしょう。たくさんの患者さん・入所者さんをお世話する病院・施設では、これらの準備を行うだけでも大変なのです。
病院や介護施設などでは、上記のような形でおしぼりを利用されています。
15年ほど前までは、これらのおしぼりを、病院や介護施設が施設内の洗濯機を使用して洗濯・再利用している所がたくさんありました。しかし、通常の洗濯機では布に付着した汚れや異物を綺麗に洗い落とす事は難しく、衛生的にかなり問題がある状態でした。また、洗濯し干して畳む、という手間も非常に大きな負担となっていました。特に、感染症が流行するような時期には、ウイルスや細菌を完全に滅菌する事が難しく、布おしぼりをリユースする事は危険視されています。その為、厚生労働省は、タオル・おしぼり等の使用について、以下のように指導しています。
共用タオルの使用は絶対に避けます。手洗い場の各所にペーパータオルを備え付けます。
介護施設や通所系サービスでは、職員や利用者がおしぼりを準備することがありますが、タオルやおしぼりを保温器に入れておくと、細菌が増殖・拡大するおそれがあります。おしぼりを使用する場合は、感染症対策の観点からは使い捨てのおしぼり（ウエットティッシュ）を使用することが薦められます。
引用：介護現場（施設系・通所系・訪問系サービスなど）における感染対策の手引き 第2版 令和3年3月（31頁をご確認下さい）
使い捨ておしぼりの使用については、平成11年には厚生労働省より指導が出ており、それに伴い、自動おしぼり機を導入する病院・医療・介護施設が増えました。
当社の自動おしぼり機「おしぼりハンディー2」もそうした流れの中で、全国2700を超える病院・医療・介護施設様にご導入いただき、感染予防と労力の削減の為に活用されています。
